現代ビジネスに
なぜ「茶道」なのか
茶道はビジネス商談の場だった
室町時代に確立され、社会的な交流の場として、また精神的な訓練として用いられてきました。
特に戦国時代では千利休に代表されるように、相手をもてなすためのコミュニケーションツール、ビジネスツールとして取り入れられてきました。
500年前から時代に合わせて変革を続けてきた茶道には、「もてなし」や「ブランディング」「クリエイティビティ」など、ビジネスに生かせるポイントがたくさんあります。
このポイントを習慣にすることで、相手を敬い、一期一会の心を大切にすることができ、ビジネスにおいても大きな価値を提供することができます。
ビジネスの基本は
茶道の中にある
茶道には経営、マーケティングの核となる本質がある
茶道は日本の伝統文化ですが、その教えはビジネスの基本にも深く関連しています。「一期一会」とは、出会いを大切にし、その瞬間を生きるという考え方です。この哲学は、ビジネスでも瞬間瞬間の関係を重視することにつながります。
また、茶道の「主客一体」という概念は、亭主と客が一緒になって場の雰囲気を作り出すことを指します。これはビジネスでいう主客のWinWinの関係だけにとどまらずチームビルディング、つまりチーム全体が一丸となって価値を創造することに似ています。
「もてなし」とは、心を込めて対応することです。相手を深く理解し、もっとも合った最上のものを提供することを意味し、単なる接待を超えた行為を示しています。
茶を差し上げる行為をビジネスの言葉で表現するなら、「顧客の潜在的なニーズを調査して、そのニーズに応じたサービスを提供する」とも言えます。
このように、茶道は人との関係を大切にし、効果的なリーダーシップや組織運営のための指針を提供します。
「茶道」から
「茶道思考」へ
茶道をビジネスにどう活用できるのか
茶道の思考法はビジネスでの課題解決にも役立ちます。
例えば、茶道では茶を点てて客をもてなすことから、人と人、企業と企業の商談に応用できます。
また、茶道におけるお茶の準備や、一連の流れは、仕事の段取りと似ています。
露地の打水が乾いてしまう時間や炭に火が起こり湯が沸く時間などを推測する行動は、仕事のスケジューリングと共通しています。
点前の作法の細かな配慮をする目配りは部下育成のための目配りに応用できます。
そして、茶道の中での少々のアクシデントでは動じずに瞬時にリカバリー案を考える行動はまったく仕事と同じといえるでしょう。
これらのスキルは、ビジネスにおいても効果的な問題解決やチーム管理に直結するため、茶道の方法を学ぶことは多くのビジネスシーンで有益です。
茶道思考とは
茶道思考の中心である4つのポイント
「和敬清寂」は、四つの概念で示す茶道における重要な精神性を表しています。
これらは茶道の心得や哲学の核となる要素であり、茶の湯における大切な心持ちを示しています。
これらの概念は単に茶道における振る舞いに限らず、日常生活やビジネス、人間関係においても大いに役立つ指針となり得ます。
和
コミュニケーション力
課題解決力
「和」は調和や平和を意味し、対外的な調和にとどまらずチームや組織内での協力に繋がります。ビジネス環境において「和」の精神を取り入れることは、チームメンバー間の壁を低くし、よりスムーズで効率的なコミュニケーションを促進します。これにより、互いのアイデアや意見が尊重され、創造的かつ包括的な解決策が生まれる土壌の基本となります。
敬
信頼関係の構築
「敬」は相手を尊重し、敬うこと、敬意を表することを意味します。ビジネスにおいてこの「敬」の心を持つことは、顧客や同僚に対する接し方に反映され、より良い信頼関係の構築に役立ちます。敬意を表すことで、プロジェクトや交渉事においても相手の心を開き、良好な関係を築くことが可能になります。
清
透明性と誠実性
「清」は清らかさ、環境が清潔であることだけでなく、心の純粋さも指します。心の純粋さ、素直な心は、ビジネスプロセスにおいてクリアな意思決定、透明性、誠実さを求めることにつながり、企業倫理と直結しています。清潔なオフィス環境を保つことも、従業員の同士や来客者との信頼を高めるうえでも重要です。
寂
適切な判断と持続的視点
「寂」は静けさや落ち着きを意味し、混乱の多い現代のビジネス環境において、一時的な静寂を見つけることが如何に重要か、何があっても動じない心に通じるかを示しています。
「寂」を念頭に入れることで、焦りやストレスが減少し、冷静かつ効果的な意思決定が可能になります。どんな事態にあっても慌てない心がけを養うことができます。また、この心持ちを持つことで、長期的な視点を持ち、持続可能な成功を目指すことができます。
講座のご案内
まずは体験コースから
90分体験コース
6,000円(税込)
90分で座学と体験ができる茶道思考体験コースです。茶の湯の精神についての座学と茶室でお茶をいただく、体験コースです。
茶道の歴史や現代のビジネスシーンでも使われる茶道、そして茶道が何故ビジネスに応用できるのかを紐解きます。
【場所】
〒221-0005
神奈川県横浜市神奈川区松見町 4 丁目 944-25
座学だけの
75分オンラインセミナー
2,000円(税込)
zoomを使ったオンラインセミナーです。
茶道の古典的な教え『和敬清寂』を現代ビジネスに活かす方法をお伝えするオンラインセミナーです。どのようにすれば茶道思考が日々の業務、コミュニケーション、顧客対応に活きるのかを学びます。
90分×4回/7回コース
茶道思考®本講座
茶道に関する座学と季節のしつらえでの茶道体験を4回(または7回)
行うコースです。茶の湯の精神を深く考えるワークショップとなります。
(90分×4回)
4回コース | 7回コース | ||
1回目 | 理念の大切さを学ぶ | ○ | ○ |
2回目 | 相手のニーズに気づく目を育てる | ○ | ○ |
3回目 | 茶道の逸話からコミュニケーションを考える | ○ | ○ |
4回目 | ブランディング戦略、茶道具の銘を学ぶ | ○ | ○ |
5回目 | 500年続く茶道。時代変化への対応を知る。 | ○ | |
6回目 | 利休七則を考える(前半) | ○ | |
7回目 | 利休七則を考える(後半) | ○ |
さらに学びたい方へ・カスタマイズコース
茶道に関するご興味に併せて、茶道思考の講座に点前の稽古や茶会への参加、茶事体験など組み込んだコースを作ります。
【場所】
〒221-0005
神奈川県横浜市神奈川区松見町 4 丁目 944-25
90分体験コースを受講した方の声
実際に体験して得られる感覚を大切に。瞑想に近い没入感があり、自分と向き合う時間
はじめての茶道体験でした。茶道と聞くとルールが厳しく堅苦しい印象が強かったので、興味がありながらもこれまでは機会があっても遠慮していました。小山先生の茶道体験はルールを学ぶものではなく、500年続く茶道の魅力や考え方に触れながら、実際に体験して得られる感覚を大切にしてくださいます。瞑想に近い没入感があり、自分と向き合う時間になりました。美味しいお茶に季節を感じる綺麗な和菓子、非日常的な空間。五感で味わう贅沢な時間でした。
株式会社せんのみなと
代表取締役 高崎澄香
HRコンサルタント
他者と自分の違いを柔らかく表出させ、受容できる効果も茶道思考では手に入れられる
耳にすることはあるけど触れられる機会は少ない茶道。様式やお作法がありそうで、どこか体験しにくい茶道。このような印象を抱いていましたが、今回の茶道思考セミナーで大きく印象が変わりました。小山先生の茶道体験は体験の敷居を下げて設定してくれていますが、実際の体験自体は昔の風景や人たちに思いをはせ、思い思いの”過去”にタイムスリップできるような不思議な時間と空間でした。周りの参加者と自分自身の”過去”の捉え方が異なることも大きな発見であり、他者と自分の違いを柔らかく表出させ、受容できる効果も茶道思考では手に入れられるのではないかと感じています。同じグループだけでなく、異なるグループでの茶道体験も柔軟な思考を手に入れるためには必要だと思いますので、定期的に茶道思考の時間を設けたいと思います。
株式会社せんのみなと
取締役 長嶺将也
キャリアコンサルタント
茶道に対して表面的な理解をしていたことに気づけました
茶道に対して表面的な理解をしていたことに気づけました。女性が所作や形にこだわるものというイメージがありましたが、本来は武士や経営者が会談したり、発想を得るための場として使うものだと理解出来ました。ビジネスパーソン同士の交流を深めるにはゴルフが最適との認識でしたが、昔の武士や経営者同様に、茶道で交流を深めるという選択肢を持っておくことがこれからの国際ビジネスパーソンには必要かもしれないと感じました。
大志経営コンサルティング
中小企業診断士・鈴木崇史
もてなしの心を学ぶことはビジネスパーソンであるならば性別問わず大事
茶道経験はございましたが、『茶道思考』に興味を持ち、小山先生の体験コースを受講いたしました。
茶道の本質である、もてなしの心を学び、ビジネスパーソンであるならば性別問わず茶道に身を置くことの大切なさを再認識いたしました、
小山先生はお写真の通り、凛としたお姿の中に柔らかさと聡明さを兼ね揃えた同性からも憧れの魅力的な女性です。ぜひ、皆さまにも一度お会いになっていただきたく存じます。
結婚相談所 坂の上マリッジ
コンサルタント・吉田佐恵子
茶道がこれほどビジネスに応用ができることを知りませんでした
茶道の精神や所作ひとつひとつの意味を教えていただきました。
そのひとつひとつがこれほどビジネスに応用できるとは思いもよらず、驚きました。
巷にあるビジネス書はほとんどが海外から輸入されたビジネスマインドです。ですが、実は日本の中にこそビジネスマインドの源流があるのだとわかりました。
websigns104
Webデザイナー・伊藤ようこ
講師の紹介
小山 匡子(こやま まさこ)
株式会社スモールウィン代表取締役/茶道裏千家準教授
8歳の頃から茶道を習い始める。
以来数十年にわたって稽古を積み、教授者となる。茶器の色の変化に興味を持ち、大学では化学を専攻。
大学卒業後、味の素株式会社に入社。化粧品原料の研究開発を経てアミノ酸製造技術部門で分析、評価技術、品質管理などを担当。その後2度の転職を経て独立し、株式会社スモールウィンを設立。
現在は茶道の精神や考え方をビジネスの課題解決につなげるセミナー「茶道思考®︎」を主宰をする他、化粧品関連技術のコンサルティングなど、茶道やこれまでのキャリアを活かした事業を展開する。
なぜ、茶道思考を提唱したのでしょうか?
「茶道思考」は社会人向けの茶道教室を開いている中で温めた思考です。
私の茶道教室では茶道の所作を覚えていただく前に「何故この所作が生まれたのか」を説明いたしました。
また、所作だけではなく、禅の精神も融合した茶道の思考を生徒に説明しました。
その中で茶道がいかにビジネスにつながるのか、茶道にはビジネスの本質があることに気づきました。
500年前から時代に合わせて変革を続けてきた茶道には、「もてなし」や「ブランディング」「クリエイティビティ」など、ビジネスに生かせるポイントがたくさんあります。
そして心の在り方を見つめ直す時間になります。自分自身の会社員生活を振り返ってみても、人を敬い、調和を大事にする茶道の精神がチーム内のコミュニケーションや部下のマネジメントなどに大いに役立ちました。それをビジネスパーソンに伝えていきたい、と考えたのです。
茶道思考ではどのようなことが学べますか?
千利休が伝えるビジネスに活かせる茶道の精神をビジネスに展開できる方法を学べます。
例えば、一座建立(いちざこんりゅう)という茶道の考え方があります。これはホスト側(亭主)とゲスト側(招かれた客)の心が通じ合い、心地よい空間が生まれることを指します。客もまた、コミュニケーション能力がある程度ないと成り立たないことと感じさせてくれます。
そして、ソフトバンクグループの孫正義社長のプレゼンはこの「一座建立」で語られていることをご存知でしょうか。講座の最初に「一座建立」と書いて、説明してからスタートされます。聴講する側も一体となる感覚で講座に臨むものであることを諭されました。
みんなと一緒に、ただ一度限りのこの場をよりいいものにしたいというその思いが、プレゼンからすごく伝わると解説されています。
このように、茶道思考では茶道の精神をひとつひとつビジネスに応用できるように学ぶことができます。